かんそうぶん

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テイルズオブヴェスペリア The First Strike 感想

ゲームやってから劇場版アニメがあると知ってちょっと観てみたいな~と思い、ついに観てしまいました。テイルズオブヴェスペリアの劇場版 The First Strikeの感想です。ネタバレ有り、ただの超個人的感想です。相変わらず感想書くと長い…。

 

ユーリが騎士団にいた頃の話

ユーリが騎士団にいた頃の話なので時系列としてはヴェスペリアの前。ラピードがまだ子供でめちゃめちゃ可愛すぎるんだけど何年前の話なんだろう?

ヴェスペリアのユーリは達観しすぎてて若いのになんでこんなに達観してるんだろう、主人公だからかなぁなんてゲームをしながら思ってたけど、この話を観て納得。そもそもユーリは当たり前におかしいと思うことをちゃんとおかしいと言えるし変えようと行動する。でも組織にいればそれがままならないことばかりだし、だからこそそれに納得できない。それをうまいことちゃんとやろうとする隊長がいて、でも隊長にも辛い過去があってさらにはその隊長も思いを全うしつつ亡くなるっていうのを目の前で経験してたら、そりゃあれだけ達観するよね。

本当に昔から組織には絶対向かないタイプなんだね、会社員やってみたけど向いてないからフリーランスでやってくって感じだった(雑な例えだけど)。フレンとは本当に真逆で、だからこそそれぞれが対になって活かされるキャラだろうなって気がする。

あとラピードの父親を自分の手で殺さなきゃいけなかったっていうのも相当の重さがある。結構な重さを背負って生きてて、それがヴェスペリアのユーリなんだなと。

 

フレンの父親に対する思い

ヴェスペリアのフレン、最初の頃あんまり好きじゃなかったんですよ。なんかひたすら正義振りかざして、でもその正義を貫けるのはユーリが薄暗い部分を担ってくれてるからだぞ?そこわかれよ?ってイライラしちゃったんだけど(苦笑)、彼がそこまでこだわる理由のひとつがなんとなくわかる気がした。

父親が本人の命よりも騎士としてあることを優先して、結果死んでしまった過去がずっと納得できなかったんだと思う。ユーリや隊長にとってはフレンの父親は「騎士」だから騎士として生きて死んだことは無駄ではないしむしろ誇れることなのかもしれないけど、フレンにとっては「騎士」であると同時に「父親」なわけで。残されていった者としての複雑すぎる気持ちが沢山あったんじゃないのかな~って思うわけです。

隊長が亡くなって皆で見送る時に、街の人達や騎士達の様子を見ながら「(フレンの父親の死も)無駄なことなんかじゃない」ってユーリに言われた時の表情がすごくグッときた。きっとフレンの中ではわかってはいるけど納得できなかったことで、でもやっとフレンの中で何かがストンと府に落ちたんじゃないかなって思った。

そういう経験を経てのヴェスペリアでのユーリとフレンであれば、それぞれがそれぞれの思う正義を貫こうとする姿勢もわかるな~ってなりました。

 

フェドロック隊長男前すぎて惚れるやろ

隊長かっこよかったな…。ちょっと緩くてでもしっかりしてる所はしっかりしてて、全体も見渡せる。双子に対するセクハラはよろしくないけどな~(現実世界だとどんなにイケオジだったとしてもまじでめんどいしやはりそれなりに嫌われちゃうからね)まぁアニメだからなぁとしか言えない(笑)。

騎士であることを全うしようとして守りたい家族を守れなかった過去をひっそりと抱えてるあたりがやばい。だからこそユーリやフレンへの言葉に重みがちゃんとある。

後半自分を犠牲にして部下を助けたあたり、隊長はずっとこういう終わり方ができることを待ってたんじゃないのかなって勝手に思ってしまったよ。騎士としてあることで家族を守れなかった過去を抱えつつ、街に来てからちょうどよい環境でいられることに満足し、だからこそそういう環境にいすぎたかな みたいな事を話してた時点で、もうこの人はある意味余生を過ごしながら騎士としていつか死ねることを望んでたんじゃなかろうかって。家族のためには死ねなかったけど、誰かを守って死ねるならば本望くらいに思ってそう(めっちゃ個人的な推測だけど)。

誰かの犠牲の上に成り立つハッピーエンドは苦手だし、こういう人にこそ長生きしてユーリ達みたいな子達の成長を見守ってほしいよなって思うけど、本人がもしも望んでいたような終わり方ができたのであればそれはそれでよかったのかなって気はする。実際どうなのかは本人にしかわからないことではあるけど。それにやっぱりユーリやフレン、部下の皆に隊長の色んな事がちゃんと残って受け継がれていくんだろうなって思う。

 

心が死んでる頃のレイヴン

レイヴンもちらちらっと出てきたけど、まだユーリ達と旅をする前のレイヴンなんだなって思うとなんかこううわぁぁってなりますね。ある意味心は死んでるような状態の頃だからたぶんひとつひとつの出来事に対しても別に心動くこともなかったんだろなって思う。

会話はしてないけど実はヴェスペリアの前にユーリ達に出会って(一方的に)認識はしてたんだな~って思うとまた胸熱です。

 

その他

・リタ、ヴェスペリアよりも可愛く描かれてる気がする。ぶっ飛んでるあたりはまんまリタだったけど(笑)

・序盤にカロルがチラッといてテンションあがった

・アビスのミウ(ブタザル)のぬいぐるみ出てきた

エステル、あんまり可愛くない(おい)。ゲームの時のふわふわだけどなんかテンション弾けてます!みたいなのがないのは、実質的にお城に閉じ込められてる頃のエステルだからかなと思えば納得。

・ゲームの設定とちょっと食い違う所があるかな?って気がした。でもまぁ劇場版だからそれはそれ、これはこれって思って観ればいいのかな

 

総合感想としては、またゲームやりたくなりました!これに尽きる!ユーリ達の過去を知ってからまたゲームをやったら面白さもまた違ってくるんだろうなと思います。

ゲームやった事がある人には楽しめる作品だと思いました。